VCとはいうまでもなくボランタリーチェーン(Voluntary Chain)の略です。
これを日本語に直訳すると、「ボランタリー」は「自発的」とか「任意」を意味し、「チェーン」は「鎖」を意味しますから、「自発的連鎖店」ないしは「任意連鎖店」となります。
これまで伝統的には「任意連鎖店」といってきました。
VCを結成あるいは加盟するのは、独立経営者の任意の意志によるといった理由から、また「自発的連鎖店」というよりも響きがいいといった理由からです。
しかし、競争の厳しい小売業界のなかで、VCの本質を理解することなくVCに加盟し、「任意」という言葉を「自分の気に入ったところだけを勝手につまみ食いする」と解釈して行動するというのでは、他の業態に対してVCの強みは発揮できません。
そこで、新しい時代に向けてのVCを、より的確に理解するには、それにふさわしい訳語をつけ、VCについてのイメージの共有化を図ることが必要です。
VCを一言でいうならば、
『チェーンオペレーションを展開するために、独立自営者が自発的に結成した組織』
ということができます。
このような解釈を基本として、VCの意訳を考えると、次のようになります。
第1に、個々の自営業者が自発的に1つの組織を結成するには、価値・理念・目的などを共有していなければなりません。
いいかえれば、志を同じくする者(同志)の集合を前提としなければなりません。
第2に、結成した組織が有効なチェーンオペレーションを展開し得るためには、加盟店が価値・理念・目的などを共有するだけでなく、あらゆる経営活動も、各々の加盟店が有機的に強く関連づけられた共通のシステム(結合体)を基礎にして展開されねばなりません。
したがって、今はVCを「任意連鎖店」から「同志結合体」と呼んでいます。
「同志」といえば、昔は血判を押して、共通の目的のために命を賭ける仲間でした。
いまは肉体的な命は賭けないでしょうが、小売商の命である商売を賭ける仲間が集まってつくるのが、VCであるということも、この新しい言葉は示しています。